身体運動のパフォーマンス向上に有効とされる「ゆる」をスキーに応用したビデオが存在します。それが「ゆるスキー革命」ですが、ここではゆるが本当にスキーのスキルアップに役立つのか検証します。
ゆるとスキーのコラボレーション
武術家・高岡英夫氏が提唱する、「ゆる」。古くは宮本武蔵、新しくはイチロー選手のような達人のパフォーマンスに共通する要素である、ゆるむことをテーマにできたのがゆる体操です。
ゆる体操については、以下の記事にまとめています。
この、ゆるをスキーに応用したビデオがあると知り、迷わず購入を決意しました。スキーを始めて20日ほどの高岡センセイに元・全日本デモの金子裕之氏が追い付けなかったという逸話まであるほどだそうで、中身が楽しみです。
ゆるスキーの実際
注文から数日後、テリー伊藤のような姿の高岡センセイがプリントされたDVDが届きました。何だか怪しげな滑り格好ですが、やっていることはカービングターンで、信じられないことに板が昔ながらのストレート形状、とうてい滑走日数20日でできるワザではありません。理論はさて置いても、センセイの運動能力は非常に高いんだろうなーと思わされます。
気になる中身は、まず準備運動から。もちろん「ゆる体操」を使い、高岡センセイ、金子氏、ゆる体操指導者nidoさんの3人が、全身をだらしないほどに揺らしながらゆるゆるトロトロふわふわなんてことをやってます。
次は、滑りながら体をゆらしていきます(「ゆるをかける」と言います)。金子氏とnidoさんの滑りを高岡センセイが解説しますが、金子氏の方がスキー技術が高い分、ゆるみの度合いが高いように見えます。
さらに、「軸タンブリング」というメソッドの解説と実践。軸タンブリングとは、軸となる体のパーツに対する点の意識をつなぎ、全体として体軸を意識するというもので、地球の中心から自分の頭を突き抜けて伸びる真っ直ぐな軸をイメージします。
この意識を持って滑るというのですが、確かにスキーには軸の意識が大事なので、なるほどと思わされます。
次のステップは、脛骨や腓骨、肋骨で雪面からのプレッシャーを感じ取るというもの。確かに、雪面からの情報を足裏で感じろとは言いますが、骨で感じるとか脚以外の部分で感じるなんて意識は皆無だっただけに、斬新でした。
似たようなところで「骨でターンする」なんてことを言ってます。運動の動作に対して筋肉を意識することがありますが、さらにその意識を高めて骨を感じろという話です。高岡センセイの本には骨の意識がよく出てきます。
それにしても、このビデオが出た時代にはカービングスキーがまだ普及していませんが、それでも高岡センセイがカービングターンをやってのけるのは本当にすごいことだと思います。何度も書くようですが、『滑走日数20日』なんですから。一見の価値があります。
続く実践編では、リフトの上やスケーティングの際にゆるをかける練習方法を紹介しています。滑るときだけゆるむのではなく、絶え間なくゆるみ続けなければならないという訳です。
こうしたゆるスキーを実践していくことで、今までならスケーティングしなければ進まないほどだった緩斜面も、快適にクルージングできるようになるのだそうです。できるようになれば素晴らしい話ですね。
さらに、ゆるスキーを取り組むことで健康につながるほか、快適な心の状態が持て、高いパフォーマンスにもつながるといいことづくめです。
体をゆらしてゆるませるということだけでなく、身体意識・感覚を高める努力が必要なので、やり始めた途端に目に見えて成果が出てくるような単純なものではないと思われます。
ゆるというメソッドの基本は武道から来ているので、身体意識や感覚が出てくるあたりに奥深さを感じます。いずれ、真剣に取り組んでみれば何か変わってくるように思えてなりません。
まとめ
- ゆるはスキーに応用できる、らしいですよ
- ゆるのお陰かどうかは別として、高岡氏の運動能力は相当高いです
- ゆるを応用すれば具体にここが変わる!というのが見えにくいので、気長に取り組む必要がありそうです
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