【ウェーデルンの滑り方】パラレルターンはできるのに先に進めない理由

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 スキーを始めた人にとってパラレルターンは憧れとも言えますが、パラレルターンできるようになった人が次のステップとして目指すのがウェーデルンではないでしょうか。ここでは、パラレルターンまではできるようになったけどウェーデルンはまだ苦手、という方のためにウェーデルンのために必要な要素について解説します。

パラレルターンとウェーデルンの違い

 滑りの使い分けとしては、パラレルターンは大回り、ウェーデルンは小回りといったところかと思います。だとすれば、パラレル大回りのターン弧を小さくしていけばウェーデルンになるはずです。どちらもパラレルスタンスで滑り、違いといえばターン弧の大きさだけですから。

 ところが、大回りはできても小回りが簡単にできないのは、弧を小さくするために必要な技術があるからです。特に、カービングスキーが普及したおかげでターンが非常に簡単になったことがウェーデルンへの壁を作ったように思います。

ウェーデルンの壁とは

 ではパラレル大回りから小回りへの壁とはなんでしょうか。

 カービングスキーでターンが簡単にできるのは、スキーのトップが太いことで、エッジをわずかに傾けるだけで雪面を捉えてターンに入ることができるからです。

 これがかつてのストレート形状の板のときはこうはいきませんでした。ターンするためには3つの重要な要素があり、一つは上述の「エッジング(角付け)」、このほかにスキーを雪面に押し付ける「荷重」、スキーの向きを足元で変えていく「回旋」を使ってターンしていたのです。

 つまり、カービングスキーではエッジングがあれば簡単にターンできてしまうことで、旧来必要としていた他の要素がおろそかになっていることが小回りを難しくしていると考えます。ウェーデルンのためには、自分からより積極的にスキーに力を働きかけなければならないというわけです。

ウェーデルンに必要な技術

荷重が大事

 ターンするためには、エッジングの他にも荷重・回旋という要素がありますが、中でもウェーデルンに必要なものが荷重です。スキーを踏んで荷重することによって板がたわみ、回転半径を小さくすることができるのです。


荷重をかけて板をたわませればターン弧が小さくなります

荷重を強めるには

 ではどうしたら荷重を強めることができるのでしょうか。このためには、一度プルークボーゲンに戻ることをおすすめします。何を今さらと思うかもしれませんが、安定して強い荷重を作るにはプルークスタンスがもってこいなのです。

 ターン弧を前半・中盤・後半に分けると、小回りで前半から板を踏みつけるのは至難の業なので、中盤から後半にかけてターン外側へ外足を捻り出すようにします。ターン内側の足が持ち上がるほど外足に荷重して構いません。イメージ的には、外足一本で乗った体重計の針が体重以上の目盛りを指すように乗り込んでください。荷重によって板がたわみ、元に戻ろうとする反発が感じられればなお良いです。

 荷重の強弱でターン弧の大きさが変わってきます。いろいろ試した上で、パラレルターンで実践してください。

捻りも大事

 そして、荷重と同様に大事なのが、上半身と下半身の捻りです。大回りでは外向として意識される部分ですが、小回りではこれが特に重要になります。

 小回りでは素早くターンを切り返すことになりますが、板の向きが右に左に目まぐるしく変わる中でも、上体は常に斜面の真下・フォールラインをキープしています。この上体が板と同じ方向を向いてしまうと、すぐには次のターンにつながらないのです。

 右ターンのときは、板が右を向くのに対し上体の向きはフォールラインになるため、上体は相対的に左側に捻られています。逆に左ターンのときは、板が左を向くのに対し、上体が相対的に右側に捻られています。この、一方のねじれた状態をもう一方のねじれた状態に変化させることを捻り戻しと言い、小回りではいかに捩り戻しを続けるかがポイントとなります。

 では、どのようにして捩り戻りを作ればいいのでしょうか。練習法を見ていきましょう。

捻り戻しを作るには

 直滑降から急停止する場合、板の向きはフォールラインに直角になるのに対し、上体はフォールラインを向いたままになります。これが小回りのターンのマックス、つまり切り替え前の姿勢と同じ状態になるのです。

 ここから再度直滑降し、今度は板の向きを反対方向にして急停止します。どちらの方向でもしっかり停止できれば、捻りはできています。

 次に、左右の停止を連続して行います。止まるのが目的ではないので、エッジを立てる必要も減速する必要もありません。捻りが最大になる状態を左右交互に作るということです。

 切り替えのときには上体が板の向きについていかないよう、右ターンのときはストックを突いた右手を、左ターンのときは左手を前に突き出すようにすると捻りをキープすることができます。

 この滑りで上体をフォールラインにキープさせ続けることができれば、捩り戻しは完璧です。あとはスライドターンになっていた滑りに荷重を加えることで、きれいな小回り・ウェーデルンになります。

 また、捻り戻しの練習方法として、プロペラターンというものがあります。別記事にまとめていますので参考にしてください。

まとめ

  • 大回りから小回りへ移るためには、強い荷重が必要
  • 荷重の習得には、プルークスタンスが効果的
  • 強い荷重は体重計の針を動かすイメージ
  • 小回りには捻りと捻り戻しも必要
  • 捻り戻しの練習にはプロペラターンが有効です
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