ターンで荷重をかける際、一定のレベル以上であれば足の裏にベッタリ乗るということはないはずですが、足のどの場所に乗るかといえば母指球と答える方は多いのではないでしょうか。ここでは、カカト荷重のメリットについてご紹介します。
母指球荷重について
ターンの三要素である荷重・回旋・角付けのうち、荷重は親指の付け根にある母指球の上に乗って行うということをスクールなどで教えられてきました。特に大回りのときは、ターン始動は母指球に乗り、そこからターン後半にかけてカカトに重心を移していくなどということも話されてきたものです。
しかし、外足は母指球に乗るとしても、内足も同様に母指球にというわけにはいかないので、小指側の付け根に乗ることになりますが、内足の最も外側に乗ることでバランスを崩しやすくなります。
また、荷重をかけるということは、重心である股関節周りを上に乗せるということですが、母指球と股関節は直接つながっていないため、荷重にロスが生じたり素早く荷重しにくかったりといったことが出てきます。
カカト荷重について
そこで提案したいのが、カカト荷重です。そのメリットとデメリットについて見ていきましょう。
カカト荷重のメリット
コブの中は凹凸のため、刻々と状況が変わります。斜面が上ったかと思えば急に落ち込んだりするわけで、コブの中での動作には、素早さとシンプルさが求められます。
その点カカト荷重の場合、踵骨が股関節に連なる大腿骨や脛骨とほぼダイレクトにつながっていることから、足の骨をいくつも介している母指球での荷重に比べ、シンプルかつ素早い動作が可能となり、ロスなく重みを十分に乗せることができると言えます。
また、カカト荷重であればターンの左右によらず足の荷重するポイントが一定なため、同時操作につながりやすくなります。
カカト荷重のデメリット
足の後方にあるカカトに乗るとうことは、後傾を誘発してしまいそうに思えます。
ですが、荷重するポイントに関係なく、ターンの後半ではブーツが重心より前に来る必要があるため、後傾姿勢になります。
大事なのは、切り替えでしっかりポジションを戻してやることです。具体的にはブーツのカカトがお尻の下に来るように足を引きます。詳しくは以下の記事で紹介しています。
というわけで、カカト荷重であっても後傾は防げるのです。
まとめ
- コブの中では、カカト荷重が有利です
- カカト荷重にすれば、シンプルで素早く、しかも十分に力を伝えやすくなります
- カカト荷重ならば、同時操作しやすいです
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