初心者でもできる!?レールターン ~カービングターンとの違い~

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 深く掘れた二本線のシュプールはスキーヤーの憧れとも言えますが、レールターンはこのレールのようなシュプールを生み出すターンです。カービングスキーの普及でターンは驚くほど簡単になりましたが、ここでは、初心者でも挑戦できるレールターンの方法と、カービングターンにつなげるための練習についてご紹介します。

レールターンとカービングターンの違い

 まずカービングスキー(curving ski)について。昔の直線的な形状の板と比べ、カービングスキーの方が分かりやすいのですが、スキー板にはサイドカーブというものがついています。これは、一枚のスキー板を上から見て、左右どちらでも形状(凹型ですね)が円の一部になっているということを指しており、その円の半径をRと言っています。

 例えばR=15mの板とは、半径15mの円の一部を切り出した形状をしているということになります。

 さて、レールターンですが、簡単に言えばこのサイドカーブを利用したターンということになります。板の形状によるターンで、Rの大きさによってターン弧の大きさも変わると言うことができます。

 次にカービングターン(carving turn)ですが、雪面を「削る」「切る」ターンという意味ではレールターンと同じですが、カービングターンではスキー板への加重によって板をたわませ、サイドカーブが実質的に変わることでターン弧の大きさを変えられるところが違うといえます。

 弧の大きさは滑り手次第で変えられますが、当然相応の技術が必要ですので、習得には時間がかかるでしょう。

いきなりレールターンで滑ってみる

 カービングターンを覚えるにはいくつかの段階がありますが、板の形状まかせのレールターンであれば、すぐチャレンジできる方法があります。それは、

ヒザを横倒しにする

あるいは、

手でヒザを横方向に押し込む

ことです。これによってスキー板のエッジが立ち、板はサイドカーブに沿った円を描こうとターンし始めるのです。

 試してみるには緩斜面が良いでしょう。滑り方は、平行(パラレル)でもプルークでも低速であれば構いません。滑りながら、右のヒザを内側に倒してみると、スキーはキレよく左側に曲がっていきます。両手をヒザに当てておき、右手で右ヒザを内側に押し込んでも同様に左ターンができます。

 このとき、左スキーは直進していますので、すぐに板同士ぶつかってしまうでしょう。そこで今度は左スキーにも左ターンをさせることが必要になります。左ターンであれば、ターン内側となる左足の小指側を意識して、ちょっとずつエッジを立ててあげるのです。左足だけをガニ股にするイメージです。

 ただ、初心者にとってはとても難しく感じるかもしれません。初心者が転ぶ理由は、重心が板から遅れてしまうことと、ターン内側の足に体重を乗せた結果バランスを崩してしまうことが大半だからです。

レールターンのメリット

 レールターンでは、左ターンの場合、右足(ターンの外足)は内エッジが、左足(ターンの内足)は外エッジが立つことになりますが、この内足外エッジの使い方がカービングターン習得にはかかせない技術なので、練習する価値は大いにあります。

 内足のエッジを立てて滑った跡が彫刻刀で彫ったようなシュプールになれば合格です。両足の板のエッジを使い、レールに乗せられて自動的に曲がる感覚を存分に味わうことができます。

おわりに

 簡単にレールターンにチャレンジできる方法をお伝えしました。今から練習しておけば、必ず後で役に立ちますので、是非取り組んでみてください。

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