コブ用のスキーブーツは何が違うのか

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 コブがうまく滑れないんだけど道具のせいじゃないか、と思い始めている方、あるいはコブを滑れるようになりたいんだけどお金はかけたくないから、できれば今ある道具で何とかしたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

 ここでは、コブ用のブーツの必要性の是非について解説します。

コブに向くスキーブーツとは

 コブの滑りでは、先落としのための脚の引き付けにしても、コブの裏側にプレッシャーをかけるにしても、ブーツのタンをグッと押し込む動作が必要であるため、足首の可動域が広いことが重要になってきます。さらに、吸収を深くするためにも足首が大きく動かせることは大きなアドバンテージになります。

 そうなるとブーツの性能としては、足首を大きく動かせるもの、つまりフレックスが柔らかいモデルが向いていることになります。つまり、コブ向けのスキーブーツとは、フレックスが柔らかいものということです。

ブーツのフレックスについて

 ところで、ブーツのフレックスとは何でしょうか。ブーツは外側のシェルと内部のインナーからなっていますが、シェルの硬さを表すのがフレックスです。

 このフレックスは数値化されており、フレックスの数値が低いとシェルが柔らかい=フレックスが柔らかいということで、逆に数値が高いとシェルが硬い=フレックスが硬いということになります。

 ただし、この数値は相対的なものなので、メーカーが変われば同じ数値であっても硬さに差が表れます。したがって数値そのものにこだわるより、メーカー内のモデル比較のための目安程度に考えた方がよいでしょう。

フレックスは柔らかいほど良いのか

 フレックスが柔らかいと足首が動かしやすいということになりますが、では初級者モデルのように柔らかいものが一番コブに向いているのか、というと答えはノーです。

 フレックスが柔らかいということは、ブーツを通してスキーに伝達させたい力が分散してしまうということで、止めたり曲がったりといった動作がしにくくなります。あまりに柔らかいと安定を欠く原因にもなり、エアで重心がちょっと前後しただけで着地した瞬間に転ぶことすらあります。柔らかすぎるのもまた考えものなのです。

ちょっとした裏ワザ

 コブ用にはやっぱり専用ブーツが一番という結論なのですが、フレックスが硬めのブーツを履いている方であれば、コブで使いやすくするちょっとした裏技があります。

 それはズバリ、一番上のバックルとその上のベルトをゆるゆるに緩めることです。このことによって、足首の可動域が大きく広がり、ブーツのタンの押し付けも容易になります。是非お試しください。

結論

 コブ用には膝を入れやすい、フレックスが柔らか目のブーツを用意しましょう。

 思い通りに滑れないことが道具のせいかもしれないと悩むくらいなら、道具を替えてしまえば余計なことを考えずに済みます。

 道具にどれだけ予算をさけるかにもよりますが、自分の滑りの弱い部分を道具が補ってくれるのであれば損はないというのも一つの考え方です。

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