あなたは滑っているときにどこを向いていますか?そりゃ前に決まっています。でも、滑っているとつい足元を見ちゃっていませんか?
「そんなこと言っても、下を見てないと不安だし」とか「もっとうまくなったら遠くを見るようにするから、今はちょっと・・。」なんて言い訳してませんか?
ここでは、スキーの目線についてお伝えします。スムーズな滑りには欠かせない目線、すぐにでも取り組みましょう。
目線でレベルが分かる!?
ゲレンデを思い思いに滑っているスキーヤーのレベルは千差万別ですが、どの程度の腕前か簡単に見分ける方法の一つが「目線の近さ」です。
当然目線が近いほど初級者に近づきますが、そこそこ滑れているようでも、まるで落とし物を探し続けているような方もいます。コブに入ればさらに顕著に表れます。
逆にバッジテストで1級より上を受験するような人で、足元を見つめながら滑っている人は皆無といって良いでしょう。
目線の重要性
どうして遠くを見ることが大事なのでしょうか。目線が近いと、処理できる視覚情報が制限されます。障害物や間延びしたコブ、斜面の変化など、あらかじめ察知しておきたいものが突然目の前に現れたとすれば、対応はどうしても遅れてしまい、余裕のない滑りになってしまいます。
したがって、コブ滑走やスピードが出ているときなど、変化に余裕をもって対応しなければならないときには、遠くを見る必要があるという訳です。車の運転と一緒です。
また、滑っている足下ばかりを見ていると、視覚的な情報に頼りすぎることになってしまい、滑る時に重要な足裏からの情報に気を配れなくなってしまいます。足裏の感覚を磨くためにも、目線を上げることは大事なのです。
目線のトレーニング方法
目線が大事と言われるのは分かり切っているほどかもしれませんが、ではどのようにして目線を上げていけばよいのでしょうか。
あごを上げる
目線を上げることに慣れないうちはどうしても、板がちゃんと揃っているかなどと下の方が気になってしまい、目が下を向いてしまいます。
そこで、目線が下がるのは良しとして、目いっぱいあごを上げるのです。こうすればいくら下を見てもストックやスキーまでは見ることができません。ストックを使わずに滑れるならば、あごのすぐ下に手を構えて、ストックがあごに当たらないようにするのも手です。
日常生活で意識してみる
普段歩くときから目線が下がってしまっていませんか?少なくとも歩くときは、足元を見ていなくても平気ですよね。歩きながら、スキーで滑っていることを意識するとゲレンデでも役立ちます。
日常生活では、足元を全く見ずに階段を上り下りするのが一番のおすすめです。
誤って踏み外さないように気をつけなければなりませんが、まさにその「目線は前、意識は足元」と神経を集中させなければならないところは、確実に上達に結びつきます。特に、コブ滑走をうまくなりたい方は必修といえます。
自分を信じる
これが一番重要なところなのですが、もっともらしいことを適当に言っているわけではありません。
一瞬目に入っただけの情報でも、体はしっかり処理して反応してくれるのだそうです。人の、自分の力をあなどってはいけません。足元を見てしまったら、自分を信じ切れなかったことを声に出して自分に謝るくらいの気持ちで滑りましょう。
間違いなく言えるのは、いつか慣れるということ。
歩くのにわざわざ足元を見る必要がないのと変わらないレベルで、やがて滑ることができます。これは保証します。ただ、それがいつできるようになるかという話で、早く始めた方が早くそこにたどり着く、ということです。
まとめ
- 滑りのレベルが上がるほど目線は大事
- 日常生活レベルから見直して目線を上げましょう
- 自分を信じきることができるかの踏み絵にもなります
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